9時35分にブダペスト・Keleti pu駅発の特急列車。
↑Keleti pu駅。
到着は14:40。お昼ごはんは列車の中になるのでスコーンみたいなパン(Tepertoes pogacsa;110Ft)とチェリーパイらしきもの(Meggyes pite;150Ft)を買って、水を買ったらほとんどのフェチーム(Ft)の小銭を使いきってスゴイ!なんて思ってたのに、ルーマニアのお金、レイ(Lei)に両替したら小銭がFtで返ってきた(当然だけど)。
結局200Ftくらいの小銭を手元に残したまま1等1両、2等2両の電車へ乗り込みます。
全て個室席。でも乗客がほとんど居なくて、個室貸切状態。
途中でウトウトしたりしてたら、車掌さんの改札。
「全て予約席です。予約料金を払う」らしきことを言われ、もうFtがないと言ったらユーロで良いとのこと。3ユーロ。
ユーロならたくさんあるぜ!と自信満々で10ユーロ札を出したら、おつりがないみたいで困り果てる車掌さん。
小銭なら2ユーロちょっと。
全てのユーロの小銭とFtの小銭を全て持っていて、「これで大丈夫、問題ない」と去って行きました。
「それはちょっと取りすぎじゃないのか?」「チケットとかないのか?」と疑問になるけど、乗客が少ないからきっと把握してる。何より東洋人は私だけだから覚えられ易いはず。
単線をトコトコ。
お昼過ぎにハンガリーの国境沿いの駅、Loekoeshazaに停車して、ハンガリーの出国審査。
隣の個室に居たイタリア人の女の子と、「まだだねぇ。」とか話しながら待つこと30分。再び出発。20分くらいで今度はルーマニア側の国境駅、Curticiに停車。
ここから時差が一時間早くなる。少し日本に近づいた!
上の写真を撮ろうと思って下車。
そしたら近くのドアが閉まる!!!
パニック!!扉を開けようとするけど開かず!大パニック!!!!
電源系統の切り替えのために閉まっただけで、しかも最寄の扉だけしか閉まらなかったし、電車は出発する気配なし。近くに居た駅員さんが開けてくれて、「ふぅ」安心して乗り込んだら、イタリア人の女の子に「アディオス!」とからかわれた。(笑)
アディオスは勘弁願います。。。
既にアラドへ到着しても良い時間になって、やっと出発。
再び改札。予約料金はハンガリー側とルーマニア側で別に払わなければならないとのこと。なんかぼったくられている!?なんて思ったりもして。
15時にアラドへ到着!
駅からから南へまっすぐ伸びる道を辿って街へ。
緑の広い中央分離帯の中央にはトラムが走っています。
街の中央辺りに市役所。てっぺんの時計台はスイスから1878年に買ってこられたもの。市役所周辺にはロマネスク建築が並びます。
アラドには星型の要塞がありますが、今は軍事施設で中へは入れません。残念。
市役所からさらに南へ歩いていくと、ちょっと開けた広場。
その正面にはCatholic church。
内部は撮影禁止。
いろいろな記憶が入り混じってどのような内部だったのか思い出せなくなってますが、ゴシック調でスゴイと感じたことは覚えてます。
お土産やさんもないので、絵葉書等もありませんでした。純粋にお祈りに使う、マリアの像、クルスなどは売っていましたが。
広場の脇にある建物も19世紀から20世紀初頭にかけて建てられていて、保存しようという意思はあるようですが、それ以外でも部分的に崩れかけてはいるものの、目が留まる建物が見受けられます。
↓ちょっとムーミン谷っぽいアパート。
↓シナゴーグへ行ってみようと思って通った橋。
トラムが通るとかなり揺れて、橋が落ちるんじゃないかと思うくらい渡るのが恐いデス。
とぼとぼ歩いて行くも、とてもシナゴーグへたどり着ける様子がなく、地図もないのでトラムで引き返すことに。
広場へ戻ってみると、お祭りのフラッギングが!今日も祭りだ!
祭りづいてます!舞台ではコーラス、オーケストラの演奏。
18時まで市場があるというので行ってみることに。
野菜の市場はほとんど終了していましたが、お花の市場はまだまだやっていました。造花や教会への献花用飾りなどもあります。
市場の別の入り口にも10数の出店がありましたが、どの店も大きな楕円のスイカを山盛り。
さすがに半日歩き続けに足もだるくなり、お腹も空いたので”Notting Hill”というカフェレストランに。カフェレストランと言っても、街の小さな食堂。ルーマニア料理であるとうもろこしの粉で出来たママリガ(mamaliga)があるか聞いたらメニューにはないけど出してくれるとのこと。ビールを片手にテレビを見つつ食事を待つ。
来ました、ママリガ!
見た目甘そうに見えますが、ママリガ自体には味なし。丸いのはソーセージの輪切りを塩コショウで炒めたもの。ママリガの間にも入ってます。
この塩が効き過ぎて、すごく塩辛かった。。。もう少し塩を抑えてくれればパーフェクトだった。
アラドからの寝台列車は23:20発。
まだまだ時間もあるし、お腹も膨れたので少しお散歩。
日が暮れるちょっと前。
お腹が急降下し始める兆し。
「よし。駅のトイレへ行って、後は電車を待とう。」
トラムで駅まで。駅前には怪しい人影が増えてました。
トイレへ行くと、友達と話しながら待つ受付嬢に1レイを払って、トイレットペーパー50センチくらいを手渡される。しかもザラガミみたいなトイレットペーパー。お腹の急降下時にこれでは足りないぞ!
心配ご無用!念の為に今回の旅ではトイレットペーパー一巻き持参です!!!大活躍です!
お腹も落ち着き、水を流そうとすると流れない。仕方ないのでそのまま個室から出て手を洗おうとすると水が出ない。
受付から声が。
受付まで行くと、その前にモップを洗う桶やらペンキの缶やらに並々と張られた水が。
受付嬢は「プロブレーメ」いう言葉とともに、ここで手を洗うのだという指示。
ほんとに!?冗談なしで?モップ洗い桶だよ?
渋っていたら、一人が来て実際に手を洗って示してくれる。
そう、やっぱりこれで洗うのか。。。わかりましたよ。せっかくインストラクションもしてくれましたしね。
一応持っていた水でプラットフォームでもう一度手を洗って。
これから約2時間、電車を待ちます。
しばらくすると、先ほどのトイレの入り口付近に居たおばさん。ダークブラウンのおかっぱ頭に赤い小さい水玉カッポウギ。
「電車は何時?」とドイツ語で。
「11:30」
「中で待ちなよ!」と駅従業員の休憩所らしいところへ案内してくれました。電気はナシ。真っ暗です。
「ここに座んな。」
おばちゃんは駅の清掃員。1日丸まる24時間働いて2日の休暇というシフト。
息子さんがドイツに、娘さんがスペインに住んでいるとのこと。愛用の自転車も見せてくれました。
「夜遅くなると変な人が寄ってくるよ。殴ったりもするからね。」
おばちゃん、有難う。。。
椅子の近くにお兄さんが売っているというルーマニア土産。
「いかん!」ちょっと怪しい気配を感じる。
光がないのでシルエットだけしかわからない。木製工芸品で、花瓶やトレイのよう。表面に彫刻がある。
「これは300レイ。こっちのは200レイ。」
売り込みされたけど、荷物がいっぱいなので断って、違う世間話。
「コーヒー飲むかい?」と駅の売店で1レイのコーヒーを奢ってくれた。
コーヒー飲んで待っていたら、今度はおばちゃんのお兄さんとその友人が部屋に入って来た。
「トレイと花器と入れ物3点で500レイでどうだ。」
しっかり木製なので小さくても重いんです。でも、この状況では買わずにはこの部屋を出られないだろう。。。入れ物だけ買うことを意を決して150レイ払う。
注意とPoint)
ここは暗いんです。はっきり見えないんですよ。色すらわかりません。
でも、買っちゃたんです。
しばらく話していたら小さな花器も「土産だ」と言ってくれた。
いや、重いんだってば。かばんも小さいし、入らないんだよ。(タダでも重いんだよ。)いらないよ。と一度断ったけれど結局引き取ることに。
その友人は、「ルーマニアは良くない。早く出て行った方がいい。」
数日したら出て行きます。
お兄さんとその友人が出て行くと、おばちゃんが「普段はこれを5000レイで売るんだ。私にはそんな安売りできない。」
150レイを5000レイで?吹っかけすぎでは?
そんなこんなで電車の時刻が近づき、おばちゃんが場内アナウンスを訳してくれる。
「次の電車だって。」
おばちゃんに住所を書いたメモを渡して、有難うをいっぱい言って。
「絵葉書送るねー!Merci!」
二度と会うことはないでしょうが、せめて手紙ぐらいは送ります。
最後まで「中国から」と言っていましたが、まぁ、ルーマニアからすればどちらも遠くです。
車掌にチケットを渡して、自分のベットへ案内されます。
3段ベットの一番上。他の人は既に眠りについているので急いでベットメイキングをしてオヤスミなさい。。。
さて、おばちゃんのお兄さんから何を買ったか。
闇市で買ったにしては上出来。
【関連する記事】